大阪府知事・大阪市長のダブル選と同じ9日投開票の府議選(定数79)と市議選(同81)は10日未明に開票作業が終わり、全議席が確定した。ダブル選に勝利した地域政党「大阪維新の会」は目標の市議会過半数を初めて達成し、過去最多の46議席を獲得。府議会でも平成31年の前回に続き、過半数となる55議席を獲得した。
今回の知事選で再選した維新代表の吉村洋文氏は、市議会で過半数の議席を獲得できなければ代表を辞任する意向を示していたが、続投することになった。
維新は市議選に改選前の39議席を大幅に上回る50人を擁立し、現職34人、新人12人が当選した。なかでも定数5~6の淀川区、東淀川区、城東区、住吉区、平野区の5選挙区では3人が議席を得た。
自民党は公認19人中、当選は11人にとどまり、改選前の14議席を下回った。東成区(定数3)で立候補した市議団幹事長の川嶋広稔(ひろとし)氏が落選した。
公認19人の全員当選を目指した公明党は前回に続き1人が落選。都島区(定数3)の新人が323票差で自民元職に競り負けた。共産党は公認16人のうち当選したのは2人で、改選前の4議席から減らした。
一方、今回定数が9減となった府議選に維新は56人を擁立。全53選挙区のうち36選挙区を占める定数1の「1人区」について、35選挙区で当選し、改選前の46議席から55議席に大幅に上積みした。
26人を擁立した自民は1人区での敗北が響いて19人が落選し、7議席。改選前16議席から大幅に減らした。1人区となった箕面市・豊能郡の府議団幹事長、原田亮氏は維新新人に議席を奪われた。
公明は公認14人全員が当選。改選前2議席だった共産は東大阪市(定数4)で現職が落選したものの、吹田市(定数3)で1議席を死守した。立憲民主党も高槻市・三島郡(定数3)で現職が1議席を維持した。