米上院、超党派で露非難 起訴の記者釈放を要求

米連邦議会議事堂=ワシントン(AP=共同)
米連邦議会議事堂=ワシントン(AP=共同)

ロシア当局がスパイ活動の罪で起訴した米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のモスクワ特派員、エバン・ゲルシュコビチ記者=米国籍=について、米上院の民主党トップ、シューマー院内総務と共和党トップのマコネル院内総務は8日までに、ロシアを非難し、即時釈放を求める共同声明を発表した。

共同声明は、露当局が「捏造(ねつぞう)した罪状」でゲルシュコビチ記者を不当に拘束し、「信頼できる証拠を何ら提示していない」と指摘。「ジャーナリズムは犯罪ではない。記者らを脅し、抑圧する露政府を非難する」として即時釈放を要求した。在露米大使館がゲルシュコビチ記者との領事面会を認められていないことも問題視している。

ゲルシュコビチ記者の起訴は7日、露主要メディアで報じられた。裁判で有罪とされた場合には最長で禁錮20年の刑を科される恐れがある。タス通信によると、ゲルシュコビチ記者は起訴内容を否認している。

露連邦保安局(FSB)は3月30日、ゲルシュコビチ記者を中部エカテリンブルクで拘束したと発表した。米国の指示を受け、軍需産業に関する機密情報を不正に得ようとしたスパイ活動の容疑だとしている。米政府はゲルシュコビチ記者の即時釈放を求めている。

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