緩急差60キロで変幻自在 オリックス宮城が6回1安打無失点

【オリックス―日本ハム】6回1安打無失点と好投したオリックスの宮城=4月7日、京セラ(斉藤友也撮影)
【オリックス―日本ハム】6回1安打無失点と好投したオリックスの宮城=4月7日、京セラ(斉藤友也撮影)

左腕から放たれるボールは変幻自在にスピード、コースを変え、打者を手玉に取った。オリックス先発の宮城が7日に京セラドーム大阪で行われた日本ハム戦で6回無失点。被安打は六回1死から打たれた内野安打1本のみ。7三振を奪うほぼ完璧な投球で今季初登板を白星で飾り「強い球をしっかり投げることができた」と胸を張った。

立ち上がりは最速151キロのストレートで押した。二回以降はチェンジアップ、スライダーに加え、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表でチームメートになったダルビッシュ(パドレス)から教わったというフォークボールを織り交ぜて相手を惑わした。

三回、昨季までバッテリーを組んだ伏見には粘られたが、8球目のチェンジアップで空振り三振。続く江越を空振り三振に取った球は92キロのスローカーブ。緩急の差は約60キロ。速球派と技巧派の2つの顔で試合を支配した。

WBCでの経験は財産になっている。「周りがよく見えるようになった。緩急も意識して使えるようになった」と成長を口にする。ただペナントレースが始まれば、チームのために腕を振るだけだ。「リーグ3連覇がかかっている。いいシーズンにするため、この感覚を忘れないようにしたい」と前を見据えた。(鮫島敬三)

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