2024年米大統領選で復活を目指すトランプ前大統領が米東部ニューヨーク州の大陪審に起訴された事件は、トランプ氏が共和党で実権を失うどころか、これまで以上に支持勢力を結集させ、党の大統領候補指名を獲得する可能性を広げた。同時に、民主党候補と戦う本選の行方は険しさを増したといえそうだ。
16年大統領選に勝利したトランプ氏が現在も共和党の重鎮であり続ける最大の理由は、良きにつけ悪しきにつけメディアで話題の中心に位置することで求心力を確保してきたためだ。
次期大統領選に向けた共和党候補指名争いでも、起訴されたトランプ氏の報道ばかりとなる一方、出馬を検討中とされるデサンティス・フロリダ州知事やペンス前副大統領といった面々の存在感は薄れがちだ。