くら寿司も4年ぶりリアル入社式 ピンチをチャンスに

「貝塚事務所」で開かれたくら寿司の入社式=3日、大阪府貝塚市(田村慶子撮影)
「貝塚事務所」で開かれたくら寿司の入社式=3日、大阪府貝塚市(田村慶子撮影)

回転ずし大手のくら寿司は3日、新型コロナウイルス禍で中止していた対面形式の入社式を4年ぶりに復活させた。過去3年間はオンライン形式で続けていたが、今年はマスク着用や手指消毒などの感染対策をしたうえで実施した。

「せっかくなら対面で式を開いてほしいと望む新入社員が多かった」と広報担当者。大阪、東京の2会場で行い、271人の新入社員が出席したが、広報担当者は「実際に目で見て、多くの仲間がいることを実感してほしい」とチームワークの醸成につながることも期待する。

大阪で出席した森本瑠依(るい)さん(22)は「大学時代は講義や就職活動もほぼオンラインだったので、対面で式ができたのがうれしい」と笑顔。今井大翔(ひろと)さん(22)は「働くうえで同期の存在は大きい。また研修でも会うことがあると思うので、積極的にコミュニケーションを取っていきたい」と話した。

この日、本社機能を置く貝塚事務所(大阪府貝塚市)での式に臨んだ同社の田中邦彦社長は、新入社員への祝辞で「今日をもって自立し、育ててくれた両親にわずかでもいいから贈り物をして感謝を伝えて」と呼びかけた。また、大手外食チェーンで相次いだ、SNSへの迷惑動画投稿を防ぐAI(人工知能)カメラ導入などにも触れ「変化に対応し、ピンチをチャンスに変えるのが当社の文化」などと述べた。(田村慶子)

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