3月30日に尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に侵入した中国海警局の船3隻は4月2日に入ってからも領海内にとどまり、領海侵入時間は平成24年9月に政府が尖閣諸島を国有化して以降、過去最長だった72時間45分を更新した。同日午後4時の時点で76時間を超えている。
第11管区海上保安本部(那覇)によると、3月30日午前11時10分ごろから中国海警局の4隻が相次いで尖閣周辺の領海に侵入。うち1隻は機関砲のようなものを搭載しており、領海内を航行していた日本漁船3隻の動きに合わせて航行した。
4月1日午後8時25分ごろには4隻のうち1隻が領海外側の接続水域に出たが、3隻は領海内にとどまっており、海保の巡視船が領海から出るよう警告している。日本漁船2隻も領海内にとどまっている。
中国当局の船による尖閣周辺の領海侵入は4日連続で、今年11日目。領海外側の接続水域を含め、尖閣周辺で中国船が確認されるのは67日連続となった。
中国海警局の船による領海侵入時間は長期化が続いており、昨年には6、7、12月にそれぞれ過去最長を更新。昨年12月22~25日には初めて丸3日間を超える72時間45分を記録していた。
中国側は尖閣周辺での公船の「常駐化」も進めており、海保によると、昨年は尖閣諸島の領海外側にある接続水域で航行が確認された日数が過去最多の336日となっていた。