スーパーコンピューターをしのぐ計算能力を持つようになると期待される量子コンピューター。初の国産機が誕生してますます注目されるが、まだまだ技術的な課題が多く、実用的なマシンの実現がいつになるかは見通せない状況だ。20~30年後ともいわれる夢の計算機の完成に向けて、さまざまなロードマップが描かれているが、これを大幅に書き換える可能性を秘めた成果を大阪大と富士通が発表した。本格的な量子コンピューター時代の到来を早め、新たな開発競争の場を生むとみられる画期的なアイデアに迫った。
完璧なマシンには程遠く
量子コンピューターの実用化を阻む最大の課題は、原理的に生じてしまう計算エラーだ。