第95回選抜高校野球大会で初優勝を飾った山梨学院。甲府市の山梨学院高校では1日、兵庫県西宮市の甲子園球場へ応援に行けなかったサッカー、陸上、テニス部らの生徒や教職員ら約100人が、講堂に集まり、パブリックビューイング(PV)で応援し、歴史的優勝を決めた瞬間、全員が立ち上がり、「やったー」と大歓声を上げた。
試合は四回に2点を先制されたが、五回、7点を入れ、逆転。それでも、「勝負は最後まで分からない」という姿勢で、大騒ぎはせず、真剣に画面を食い入るように観戦を続けた。しかし、ゲームセットの瞬間、多くの生徒が拍手やメガホンをたたいて立ち上がり、野球部の快挙を喜んだ。
観戦していたサッカー部の坪井昊(そら)主将は、「野球部の日本一は本当にうれしい。サッカー部も負けないように、日本一奪還を目指していく」と話した。
また、15年間にわたり、野球部寮の管理人を務めた藤原哲人さん(73)、礼子さん(73)夫妻もPVに参加。前日の3月31日限りで退職となっていた。「選手や監督が期待していてほしいと話していてくれたが、それ以上の結果となった。選手たちは常にまじめに取り組んでいて、その結果が実ってうれしい。(退職の)最高のプレゼントになった」と、涙を浮かべながら喜んだ。