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産経抄

3月31日

東京都練馬区にある牧野記念庭園では今、ヤマザクラが見頃を迎えている。日本の植物学の父、牧野富太郎が晩年を過ごした自宅があったところだ。昭和30年代のはじめ、作家の池波正太郎が足繁(しげ)く通っていた。

▼劇団新国劇の依頼で牧野の伝記を芝居の脚本に書くことになり、本人に取材していた。90歳を超えた牧野は寝たきりの生活ながら、意気軒高だった。ベッドから見えるところに、55歳の若さで亡くなった妻の寿衛子の写真が掲げてあった。牧野はしばしば妻の遺影を見つめて、小さな声で名前を呼び掛けていた。

▼高知県出身の牧野は、独学で世界的な植物分類学者となった。学名を付けて発表した植物は約1500種、残した植物標本は40万点以上にものぼる。図鑑や啓蒙(けいもう)書の出版や観察会での指導を通じて、植物学の社会への普及にも熱心だった。ただ小学校中退という学歴から不当な差別を受け、貧乏に苦しんだ時代も長かった。

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