ピッチコム駆使の大谷が好投、「何もかも確実」と称賛の声 2安打の吉田にも評価

6回を抑えたエンゼルス・大谷翔平=米カリフォルニア州オークランドのオークランド・コロシアム(撮影・水島啓輔)
6回を抑えたエンゼルス・大谷翔平=米カリフォルニア州オークランドのオークランド・コロシアム(撮影・水島啓輔)

30日(日本時間31日)に開幕した米大リーグで、アスレチックス戦に「3番・投手」で先発出場したエンゼルスの大谷翔平選手。この日のマウンドは、今季から導入された投球時間制限の「ピッチクロック」にあわせ、サイン交換に使う電子機器「ピッチコム」を装着しての投球だったが、試合の序盤でいったん故障。アクシデントにもめげず6回無失点、10奪三振の好投に、米メディアからは称賛の声が聞かれた。

大リーグでは不正なサイン盗みを防止するため、昨年からバッテリー間でピッチコムを導入。捕手から投手へサインを伝達する形でスタートしたが、今シーズンからは投手から捕手にサインを伝達することも可能になった。

スポーツ専門局のESPN(電子版)によると、ピッチコムは通常、利き腕ではない腕の手首に装着するケースが多いが、大谷の場合は「左肩付近のユニホームの下にあった」として「パッド上の数字を見ずに(ピッチコムを)使用するため、キーの位置を記憶させる必要があった」と報じた。記事によると、初回にピッチコムがいったん故障したものの、二回以降はピッチコムでのサイン伝達が再開。「彼(大谷)が主導権を握ると、何もかもが確実なものになる」と指摘した。

一方、レッドソックスの吉田正尚外野手は、開幕戦のオリオールズ戦に「4番・左翼」で先発出場。適時打を含む2安打をマークし、好スタートを切った。チームは9-10と敗れ、デビュー戦を白星で飾ることはできなかったが、米放送局の「CBS NEWS」(電子版)は「レッドソックスにとって開幕戦はうまくいかなかったが、吉田にとっては打席の中でよい一日を過ごした」として、活躍をたたえた。(浅野英介)

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