イラク開戦決議廃止を可決 米上院、下院で審議へ

米上院は29日、イラク戦争開始に向けた軍事行動を承認した2002年の決議を廃止する法案を超党派の賛成多数で可決した。開戦から今月20日で20年となり、廃止機運が高まっていた。下院通過とバイデン大統領の署名を経て成立する見通し。

野党共和党が多数派を握る下院ではマッカーシー議長が法案を支持する一方で一部に反対意見があり、審議に時間がかかる可能性もある。上院の採決結果は賛成63票、反対30票。共和党から18人が賛成に回った。

11年のイラク戦争終結宣言後も歴代大統領は議会の承認なしに軍事力を行使する根拠の一つとして決議を利用しており、乱用の恐れがあるとして廃止を求める声が上がっていた。共和党の一部は中東での対イラン抑止に影響が出るとして反対している。(共同)

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