日本自動車連盟(JAF)が、今秋にもコンピューターゲームを競技として行う「eスポーツ」のモータースポーツリーグを立ち上げることが29日、分かった。JAFはスーパーフォーミュラなど国内のさまざまなモータースポーツイベントを公認しており、実際のプロのドライバーと、eスポーツ選手が混成チームを結成して競うリーグにする方向で、近く発表する。
今後の市場拡大が見込まれるeスポーツを通じ、実際のモータースポーツの発展につなげるとともに、自動車離れが指摘される若年層に、自動車の魅力を発信するねらいがある。すでにeモータースポーツに取り組んでいるカー用品大手のオートバックスセブンなどと組み、リーグを立ち上げる。
すでにeモータースポーツリーグは国内にも複数あるが、1チーム3人のうち1人は必ず実際のプロのドライバーが務めるなど、JAFの強みを生かし差別化を図る。リーグ戦とカップ戦の方式で年間10戦程度の興行を予定、賞金などを出すことも検討している。
eスポーツは海外を中心に市場が急速に拡大。日本eスポーツ連合によると、令和3年の国内市場は78億円を超え、7年には180億円にまで成長するとみられている。ゲームを通じて競技の認知度向上やファン獲得にも寄与するとされ、国際オリンピック委員会(IOC)も1日に公認大会の新設を発表しており、今後も実際のスポーツとeスポーツの連携の動きは加速しそうだ。