元国土交通事務次官で東京メトロ会長の本田勝氏(69)が30日、国交省が許認可に関わる民間企業「空港施設」(東京都大田区)に対し、同省OBを社長に昇格させるよう求めたことを認めた。利害関係のある民間企業の人事に介入した形で、本田氏は取材に「軽率な行動によるもので、反省しなければならない」と述べた。「国交省の権威を振りかざして威圧したということではない」とし、現役職員の関与は否定した。
空港施設社は羽田空港などのビル運営を手がける。本田氏は昨年12月、乗田俊明社長らと面会。今年6月に予定される役員人事で、元国交省東京航空局長で同社副社長を社長に昇格させるよう求めた。
本田氏は30日、東京都内で取材に応じ「幾人かのOBと議論の中で『そういうことを相談しに行ってこい』という話があったのは間違いない」と説明した。