愛媛「正論」懇話会の第64回講演会が30日、松山市のANAクラウンプラザホテル松山で開かれ、日本のサイバー防衛の最前線で活躍する松原実穂子氏が「ウクライナ・台湾情勢から学ぶ日本のサイバーセキュリティのあり方」と題して講演した。
松原氏はロシアのウクライナ侵攻を分析し、ウクライナの善戦理由を説明。2014年のクリミア半島併合、15、16年のサイバー攻撃による停電から得た教訓で、サイバー防御能力と重要インフラ施設防衛を徹底して進めてきたことに加え、米国などの外国政府、ハイテク企業の支援を受け続けている現状を挙げた。 その上で「ウクライナは自らの優れた知見をそれらと共有している。米軍の高官ですら驚嘆するほどで、信頼がウクライナを支えている」と述べ、日本も平時からサイバー防御能力の強化をさらに図り、それを発信していくことの重要性を強調した。