<独自>携帯大手、今夏にも通信障害時にWi-Fi開放 ガイドライン改定へ

携帯大手3社などの看板
携帯大手3社などの看板

NTTドコモやKDDIなど携帯大手4社が通信障害時の通信手段の確保のために無料開放を検討している、公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」の開放時期が今夏になる見通しとなったことが30日、分かった。今後、業界団体がガイドラインを改定。災害時の無料開放の際に利用されるネットワーク名(SSID)「00000(ファイブゼロ)JAPAN」に、通信障害時にも接続できるようになる見通しだ。

関係者によると、携帯大手4社は今月下旬、災害時に公衆無線LANを無料開放している業界団体「無線LANビジネス推進連絡会」に、通信障害時には4社が保有している公衆無線LANのアクセススポットを無料開放することで合意したとの書面を提出した。

連絡会は夏までにガイドラインを改定。普段は災害時の無料開放の際に限って利用されている「00000JAPAN」のSSIDを大手の通信障害発生時の無料開放時にも利用できるようにする。

災害時は携帯大手だけでなく自治体も避難所など向けにアクセススポットを無料開放しているが、通信障害時はコスト負担を考慮して携帯大手のみが開放する見通しだ。

携帯大手による通信障害時の公衆無線LANの無料開放は、KDDIの担当者が30日の総務省の有識者会議で表明した。公衆無線LANの無料開放は技術的なハードルは低いため、同日の会議で、令和7年度末と実施時期の見通しが示された他事業者の回線に乗り入れる「ローミング」より早期に実施できる通信網維持手段として期待が高まっている。

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