相模原市長選候補者の横顔

建部由美子氏(無新)予算配分バランス見直し

「市民の声を聞く行政にしたい」と語る建部由美子氏
「市民の声を聞く行政にしたい」と語る建部由美子氏

「誰かが声を上げなくてはいけない。今より、市民の声をしっかり聞く行政にしたい」。地元市民団体らの期待の声を受け、当初はためらいもあった中で最終的に出馬を決断した。

政策は教育環境の充実や、リニア中央新幹線の新駅設置に関わる再開発の見直しを掲げる。市予算のバランスを見直し、福祉や教育へ重点配分することも訴えている。

女性団体の新日本婦人の会や、日本平和委員会の地元組織で活動してきた。相模原市と合併した旧城山町の町長選に出馬し、圏央道建設反対などを訴えたものの落選を経験した。

高校時代に姉の影響を受けて政治経済を研究するクラブに入り女性問題などに興味を持ったことが、その後に社会問題と向き合うきっかけとなった。学園祭ではベトナム戦争の写真展を開催し、中央大学に進学後も女性問題を研究するサークル活動に力を注いだ。

当時は学園紛争が盛んだった。卒業式はなく、喫茶店やゼミ仲間の部屋に集まって卒業論文に取り組んだことが思い出に残っている。

大学教授の父の助手だった夫と結婚。夫の留学に息子を連れて同行し、英ロンドンに滞在した。「社会や人の見方を培うのに貴重な経験だった」。多様な人種、所得層の人が暮らす現実を見たことがその後の生き方に影響を与えたと振り返る。

趣味は音楽鑑賞や歌うことで「昔はママさんコーラスでソプラノを担当していた」と笑顔をみせる。

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