セブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店そごう・西武の米投資ファンドへの売却時期を4月以降に再延期する方向で検討していることが29日、関係者への取材で分かった。1月下旬に売却時期を「2月1日」から「3月中」に延期したが、その後も売却の鍵を握る主力店を巡って調整が難航していた。
セブン&アイは昨年、全国で10店舗を展開するそごう・西武の売却先探しを本格化。同年11月、米フォートレス・インベストメント・グループへの売却を決定した。フォートレスは、家電量販店大手のヨドバシホールディングスと連携し、そごう・西武の再建を進める計画。主力の西武池袋本店などのうち、「百貨店の顔」となる低層階で家電量販店ヨドバシカメラを営業する構想だ。
だが、西武池袋とまちづくりをしてきた地元自治体が反発。不動産の一部を所有する私鉄運営会社などの了承取り付けも難航し、売却時期がずれ込んでいた。