米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は28日、米国がロシアとの核軍縮合意、新戦略兵器削減条約(新START)に基づく戦略核兵器の情報提供の停止を決めたと報じた。ロシアに27日に通知したという。ロシアは既に情報提供を停止しており、核戦力の実態把握がより困難になる事態が懸念される。
バイデン米政権高官は同紙に対し、ロシアによる条約の履行停止に対する最初の対抗措置だと説明。「ロシアが再び条約を履行するよう促すのが目的だ」と強調した。
米露は条約に基づき、兵器システムや施設の数、位置、技術的特性に関するデータを交換してきた。新STARTは米露間に唯一残る核軍縮合意。(共同)