S&P、東芝を格下げ方向 買収に伴う巨額負債懸念

東芝本社が入るビル近くに掲げられたマーク=東京都港区
東芝本社が入るビル近くに掲げられたマーク=東京都港区

米格付け会社S&Pグローバル・レーティングは28日、東芝の長期発行体格付けを引き下げ方向で検討する「クレジット・ウオッチ」に指定したと発表した。現在の格付けは「ダブルBプラス」。東芝が受け入れた国内ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)陣営による買収提案が実現した場合に、東芝が負債の返済義務を負い「財務が大幅に悪化する可能性がある」と指摘した。

S&Pは、JIP陣営が7月下旬をめどに実施する東芝に対する株式公開買い付け(TOB)の進展や、その後の経営方針を精査して格付けへの影響を判断する方針。東芝が新たに返済義務を負う有利子負債が1兆円を超える場合は、現在の格付けから2段階以上引き下げる可能性があると説明している。


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