【釜山=時吉達也】米海軍の原子力空母ニミッツが28日、韓国南部・釜山に入港した。昨年9月のロナルド・レーガンに続く米空母の韓国入港で、相次ぐミサイル発射などを通じ緊張を高める北朝鮮を牽制する狙いがある。
ニミッツを中心とする米第11空母打撃群のクリストファー・スウィーニー司令官は艦上で記者会見し、釜山出港後、日米韓3カ国での共同訓練を計画していると明らかにした。聯合ニュースによると、訓練は来週初めにも行われる見通し。
ニミッツは排水量10万トンで、海上で軍事基地同様の役割を果たす。戦闘機など約70機の拠点となり、敵のレーダーを無力化する電子戦機なども搭載。スウィーニー氏は「宇宙から水中まですべての領域を指揮・統制し、情報を収集することができる」と強調した。
韓国入港に先立ち、ニミッツは23~26日、太平洋や東シナ海で海上自衛隊と共同訓練を実施。北朝鮮が短距離弾道ミサイル2発を発射した27日にも、韓国南部・済州島南方で韓国海軍と合同訓練を行った。
米韓両軍は23日に大規模合同演習「フリーダムシールド」を終えたが、野外機動訓練などを継続。北朝鮮への上陸を想定した「双竜訓練」も4月3日まで行われる。