経営難に陥ったスイス金融大手クレディ・スイスの筆頭株主で、サウジアラビア最大手のサウジナショナル銀行は27日、アンマル・フデイリ会長が辞任したことを明らかにした。米メディアによると銀行側は「個人的な理由」と説明している。
フデイリ氏は今月、クレディへの追加出資の可能性を米メディアに問われ「絶対にあり得ない」と発言。米シリコンバレー銀行など米銀の相次ぐ破綻で金融不安が高まる中、クレディの株価急落のきっかけになったと指摘されていた。
その後、スイス政府の主導で、同業のUBSがクレディを救済合併することで合意。ロイター通信によると、UBSによる買収で、サウジナショナル銀は10億ドル(約1300億円)以上の損失を被ることになったという。(共同)