京都中部広域消防組合消防本部によると、28日午前11時半ごろ、京都府亀岡市から京都市の嵐山までの桂川(保津川)を船で下る「保津川下り」で、「船が座礁した」と運行会社から119番があった。京都市消防局などによると、子供を含む約30人が乗船しており、船頭とみられる男性1人が心肺停止の状態で救助された。
ほかの乗船者二十数人は岸に避難して無事とみられるが、軽傷者が数人いるという情報もある。京都府警や消防などが詳しい状況を調べている。
現場はJR山陰線保津峡駅の付近。保津川下りは、亀岡市内から急峻(きゅうしゅん)な保津川渓谷を約2時間にかけて嵐山まで小型の船で約16キロ下る京都観光の名物の一つ。
平成10年には遊覧船が岩に乗り上げて浸水し、乗客26人が岸に避難。18年には運行中の船に落石があり、乗客3人が重軽傷を負う事故もあった。