日本の伝統産業を支えてきた創業100年超の老舗企業が輸出に力を入れ始めた。「日本ならでは」の歴史を感じられる職人技を訴求しながら、時代にあったデザインなどを取り入れ、新市場を開拓する。老舗は地域密着で無理をしない身の丈経営が信条。海外進出はリスクが大きく難しいといわれていたが、事業承継による経営者の若返りを機に、老舗にとって「革新」ともいうべき国際化にかじを切る。
「(たんすが売れない)国内のみではじり貧が免れない。このままではつぶれる」
伝統的なたんすが有名な仙台で、約150年続く老舗の門間箪笥店(仙台市若林区)を継いだ7代目の門間一泰代表取締役は海外進出を決めた理由をこう語る。