国策有機EL会社「JOLED」が破綻 負債総額337億円、石川と千葉の拠点閉鎖へ

JOLEDの能美事業所=2019年11月、石川県能美市
JOLEDの能美事業所=2019年11月、石川県能美市

当時のソニーとパナソニックの有機ELパネルの開発部門を統合して設立したJOLED(ジェイオーレッド)は27日、民事再生手続き開始を東京地裁に申し立てたと発表した。負債総額は約337億円。製造事業から撤退し、石川県能美市と千葉県茂原市の生産拠点を閉鎖する方針も明らかにした。閉鎖時期は未定。政府系ファンドのINCJ(旧産業革新機構)が巨額支援していた。

JOLEDは安定した生産に想定以上の費用と時間がかかったことに加え、高性能で高品質なディスプレーの需要伸び悩みや価格競争の激化で、収益が伸び悩んだと説明している。ディスプレーの技術開発事業はジャパンディスプレイ(JDI)が引き継ぐ。

「追加出資は望めない事態に」 JOLED民再法申請で政府系ファンド社長会見

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