書店員や漫画ファンが選ぶ「マンガ大賞2023」(同賞実行委員会主催)の授賞式が27日、東京都内で開かれ、とよ田みのるさんの「これ描いて死ね」(小学館)が大賞に選ばれた。
受賞作は漫画誌「ゲッサン」で連載。離島に住む女子高生たちが漫画研究会を立ち上げ、部活の仲間や教師とともに執筆に打ち込む様子を描いた青春物語だ。漫画を描く楽しさや生みの苦しみ、漫画という表現の奥深さを正面から描いた点などが高く評価された。
とよ田さんは東京・伊豆大島出身。授賞式では「『これ描いて死ね』はいつも自分自身に言っている言葉。今回の漫画にピッタリだし、僕の一番大切にしていることなので、タイトルにしようと思った」と振り返った上で、「自分が納得する漫画、面白い漫画を描いていきたい」と今後の目標を語った。
同賞は平成20年に漫画ファン有志が設立。前年に発売され、単行本の発行巻数が最大8巻までの作品が選考対象となる。前回は、うめざわしゅんさんの「ダーウィン事変」(講談社)が大賞に選ばれた。(本間英士)