扇千景氏葬儀に岸田首相ら参列 小泉元首相が「全身全霊で走り抜いた」と弔辞

祭壇に飾られた、扇千景元参院議長の遺影=27日午前、東京都港区(鴨志田拓海撮影)
祭壇に飾られた、扇千景元参院議長の遺影=27日午前、東京都港区(鴨志田拓海撮影)

今月9日に食道胃接合部がんのため89歳で死去した元参院議長の扇千景(おおぎ・ちかげ、本名・林寛子=はやし・ひろこ)氏の葬儀・告別式が27日、東京・芝公園の増上寺で営まれた。岸田文雄首相など政界関係者のほか、俳優の加山雄三氏ら芸能関係者らが参列し、冥福を祈った。

式では小泉純一郎元首相が弔辞で「女性が活躍する社会を目指し、その先頭に立って切り開いてこられた道に続々と後輩たちが続いている。政治家として全身全霊で走り抜いた。りんとしたたたずまいは決して忘れることはありません」と語りかけた。

扇氏は兵庫県神戸市出身。宝塚歌劇団を経て女優となり、昭和33年に歌舞伎俳優の二代目中村扇雀(後の人間国宝、四代目坂田藤十郎)さんと結婚した。52年の参院選で初当選。平成12年第2次森喜朗内閣の建設相兼国土庁長官で初入閣し、13年の中央省庁再編で初代国交相に就任。16年には女性初の参院議長に選出。19年に政界引退し、22年に女性として初めて桐花大綬章を受章した。


「女は駄目」と言われぬよう… 多くの「初」で後輩に道

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