阪南大学サッカー部の監督として多くのJリーガーを育てるとともに、関西の大学サッカー界を牽引(けんいん)してきた熱血漢の名伯楽、須佐徹太郎さんの定年退職を記念するパーティーが25日夜、大阪市内のホテルで開かれた。サッカー部OBの教え子たちや大学サッカーの関係者ら約150人が集まり、盛大に須佐さんの新たな門出を祝福した。
1979年に筑波大学を卒業した須佐さんは学習院大学や立命館大学の非常勤講師を経て87年に阪南大学に着任。商学部助教授や流通学部教授として教壇に立ちながらサッカー部の監督を務め、関西の大学サッカー界屈指の強豪に育てた。
関西学生サッカーリーグは春季、秋季合わせて12度優勝。総理大臣杯全日本大学トーナメントには15度出場し、2度の全国制覇を成し遂げた。
また、梁勇基(仙台)脇坂泰斗(川崎)ら多くのJリーガーを輩出。関西学生サッカー連盟の理事長や技術委員長などを歴任し、大学サッカーの発展にも努めた。スポーツ技術論、トレーニング論をテーマにした研究も行ってきた。
パーティーでは教え子たちが次々と壇上に立って時折ジョークを交えながら「サッカーだけでなく体のことまで研究していて、こういう指導者はすてきだと思った」などと須佐さんとの思い出話を披露。シーズン中の梁勇基、脇坂泰斗らもビデオメッセージで恩師に感謝の気持ちを伝えた。
須佐さんは「大学を卒業したときに実はサッカーをやめようと思っていた。いろいろな人の支えがあってここまでくることができた。(自分が始め、教えてきたことを)具現化してくれた」とあいさつ。教え子から花束やメッセージが書かれたユニホームが贈られ、参加者全員で記念撮影を行い、パーティーを締めくくった。