「この期に及んでも捏造(ねつぞう)は撤回されないと…」。24日の参院予算委員会では、放送法の政治的公平に関する平成27年の総務省の行政文書をめぐり、立憲民主党議員が飽きもせず高市早苗経済安全保障担当相の捏造発言撤回と罷免を求めていた。捏造で悪ければ創作や作り話ならばよかったのか。
▼高市氏が内容を否定したのは文書のうち当時、総務相だった自身の言動が記された4枚、特に27年2月13日に総務官僚が高市氏に対して行ったという放送法の解釈に関する「レク(説明)」についてである。高市氏にとっては、身に覚えがないことが記されていた。
▼総務省は22日、文書に出席者と書かれた関係者らに聞き取り調査をした精査結果を発表した。レクが実際にあったかは確認できず、放送法の解釈を変更すると説明を行ったとの認識を示す者もいない上、こんな証言もあった。「文書にあるような内容の大臣レクがあったとは思わない」