子供のコロナ脳症で4人死亡、回復は6割 厚労省研究班

厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京都千代田区(佐藤徳昭撮影)
厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京都千代田区(佐藤徳昭撮影)

新型コロナウイルス感染症にかかり、急性脳症を起こした子供について、厚生労働省の研究班が全国調査の結果を公表した。調査対象の31人中、61%に当たる19人は回復したが、4人が死亡、8人に後遺症が確認された。8人のうち5人は寝たきりで介助が必要になるなど重い症状が残った。

研究班代表の高梨潤一・東京女子医大八千代医療センター教授(小児神経学)は、「発熱に伴うけいれんが10分以上止まらない、意識の回復が悪い、行動がおかしいときには救急車を呼ぶなどしてすぐに受診してほしい」と話している。

研究班は、令和2年1月から4年5月までに新型コロナに感染した18歳未満の急性脳症の症例を調べた。急性脳症の原因となる基礎疾患がない患者は31人だった。

子供の急性脳症はインフルエンザでも起きることが知られている。

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