女子大生タリウム殺人 知人の男を起訴 2人の飲酒時間帯に混入か

宮本一希容疑者
宮本一希容疑者

京都市の立命館大3年、浜野日菜子さん(21)が劇薬のタリウム摂取により殺害された事件で、大阪地検は24日、殺人罪で知人の不動産賃貸業、宮本一希容疑者(37)=殺人容疑で逮捕=を起訴した。

地検は認否を明らかにしていない。捜査関係者によると、宮本被告は逮捕後の取り調べには黙秘しているという。直接証拠がない中、捜査当局は状況証拠から立証可能と判断したとみられる。

起訴状などによると、宮本被告は昨年10月12日未明、京都市北区紫野の浜野さんの自宅マンションの一室で何らかの方法で浜野さんにタリウムを摂取させ、同15日にタリウム中毒による重篤な呼吸不全で殺害したとしている。

浜野さんの吐瀉物(としゃぶつ)や尿からは致死量(約1グラム)に達するタリウムが検出。専門家によると、致死量を超える量を一度に投与された可能性が高いという。

大阪府警のこれまでの捜査では浜野さんに自殺の動機はなく、自宅からタリウムは検出されていない。府警は防犯カメラの捜査や関係者への聴取を徹底。浜野さんがタリウムを摂取した時間帯に宮本被告と2人きりで自宅で酒を飲んでいたと特定した。

捜査当局は宮本被告が相当量のタリウムを事前に準備し、2人で酒を飲んでいた際にタリウムを混入させたとみている。



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