岸田文雄首相が出席した24日の参院予算委員会での主なやり取りは次の通り。
◇
立憲民主党・小沼巧氏「今月に広島で開催された首相の後援会会合で先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)のロゴマークが使用されたまんじゅうやペンが配られた。外務省の使用条件に合致しないのではないか」
首相「ロゴは使用の目的がサミット開催の機運醸成にあると認められた申請は承認されている。会合では、広島でサミットが行われる意味を説明し、地元として盛り上げてほしいとお願いをした。ロゴの使用がサミットの機運醸成に資するとの考えに基づいている」
立民・石垣のり子氏「総務省の(放送法を巡る)行政文書が『捏造(ねつぞう)』という認識は変わらないか」
高市早苗経済安全保障担当相「ありもしないことをあったかのように書いている私に関する4枚の文書は『捏造』だと申し上げた」
石垣氏「明治開闢(かいびゃく)以来、部下の罪をかぶって辞職した閣僚がいたとしても、保身のために部下を売り飛ばすような閣僚はいなかった。高市氏を閣僚にとどめておくことは岸田内閣の行政能力全般が問われかねない問題だ。即刻罷免すべきだ」
首相「あまりに論理の飛躍だ。総務省の精査結果によると、文書に記載された内容は正確性が確認できなかった。いきなり更迭うんぬんというのは論理が飛躍している」
石垣氏「高市氏はある月刊誌のインタビューで『官僚が政治家を殺すのは簡単だ』と述べている」
高市氏「(石垣氏は)正確に述べていない。それは私の言葉ではなく、そう述べている議員がいるという旨だ」
石垣氏「首相はウクライナを訪問した際、ゼレンスキー大統領に『必勝』と書かれたしゃもじを贈ったそうだが事実か」
首相「外交では、地元の名産の土産を持っていくということはよくやる。今回はしゃもじを土産にした」
石垣氏「選挙やスポーツの競技ではない。日本がやるべきはいかに和平を行うかだ。『必勝』というのはあまりにも不適切ではないか」
首相「地元の名産の意味を私から申し上げることは控えるが、いずれにしてもウクライナの方々は祖国や自由を守るために戦っている。この努力に、われわれは敬意を表したい」
日本維新の会・音喜多駿氏「(総務省の行政文書は)『捏造』という強い言葉を使い、(閣僚や議員辞職など)自身の出処進退に結び付けたのは勇み足だったのではないか」
高市氏「私は文書に書かれていることはあり得ないと確信していた。(地元の)奈良県の有権者に迷惑をかけることはないと考えた」