徳川家康が晩年を過ごした静岡市の駿府城跡の公園で、堀を周遊する「葵舟」と呼ばれる遊覧船が運航している。乗船に最適な時期は、水面に桜の花びらが浮かぶ「花いかだ」が楽しめる4月。NHK大河ドラマ「どうする家康」の波に乗り、集客を目指す。
葵舟は2021年3月に運航が始まった。土日、祝日に30分間隔で10~15便が全長約1・6キロの「中堀」を約40分かけて1周する。
「城改修を担った大名が石垣に刻んだ刻印や、くぎを使わず造った橋を間近で見られる。城内の水運に利用されたという水路にも近づき、駿府城の当時の生活を感じられる」。市から運航を委託された「TOKAIケーブルネットワーク」の責任者亀谷啓史さんは魅力をアピールする。
七五三などの祝い事や女子会向けに1隻貸し切りも可能。公園近くにある大河ドラマ館と今年1月に全面オープンした「静岡市歴史博物館」の両方を利用すれば、乗船料が半額になる。