西武鉄道、サイクルトレインの定期運行を開始

有料の座席指定制列車「S-TRAIN」を使った実証実験の様子=昨年11月(西武鉄道提供)
有料の座席指定制列車「S-TRAIN」を使った実証実験の様子=昨年11月(西武鉄道提供)

西武鉄道は、自転車を専用の袋に入れたり、折りたたんだりせずにそのまま列車内に持ち込める「サイクルトレイン」の定期運行を土日祝日限定で開始した。昨年11月と今年1月に計6日間行った実証実験の結果を踏まえ、定期運行に踏み切った。

西武池袋線と西武秩父線を走る有料座席指定列車「S―TRAIN」で上下線1本ずつを運行する。

実証実験で、乗客が安全に利用できることを確認した。また、通常の電車内に自転車を持ち込む際は、自転車を分解して収納する専用の「輪行袋」が必要だが、サイクルトレインはそのままの状態で持ち込むことができ、手間が省けることから「定期的に実施してほしい」という声が多かったことが、定期運行の決め手となった。初の定期運行となった21日には、上下線で延べ計13人が利用したという。

利用するためには、利用日の14日前から前日までの間に、スマートフォンで利用できるデジタルチケットサービスの「EMotオンラインチケット」で「西武鉄道サイクルトレインきっぷ(デジタル)」を購入しておく必要がある。料金は片道で大人1800円、小学生以下900円。運賃のほか、座席指定料金と自転車1台分の持ち込み料金が含まれる。予約できるのは片道10人分まで。

運行する土日祝日は、下りは石神井公園駅(東京都練馬区)を午前8時54分に発車し、同9時25分飯能駅(埼玉県飯能市)、同10時5分西武秩父駅(埼玉県秩父市)に到着。上りは午後5時7分西武秩父駅、同50分飯能駅、午後6時26分に石神井公園駅に着く。

西武鉄道では「電車を利用して気軽に秩父や飯能を訪れ、サイクリングや観光などを楽しんでほしい」と話している。(兼松康)

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