水産庁は24日、日本の排他的経済水域(EEZ)内のサケ・マス漁を巡り、ロシアとの2023年の漁業交渉が妥結したと発表した。北海道周辺などでの日本漁船の漁獲量はサケ・マス合計で、前年と同じ2050トンで合意。漁獲実績に応じてロシアに支払う漁業協力費も前年と同じ2億~約3億13万円の範囲とした。
昨年はロシアのウクライナ侵攻の影響で妥結が4月下旬までずれ込んだが、今年は今月20日からウェブ会議方式で交渉を進めていた。
水産庁の担当者は「4月の操業開始時期に間に合うように妥結できた」と説明した。昨年実施を見送ったロシアのEEZ内での漁業交渉については対応を検討中という。
産卵のため川をさかのぼる習性があるサケ・マスは、川の所在国が資源の利益を保有すると規定されている。日本のEEZ内での操業でも、ロシアの川で生まれたサケ・マスが多いため、日露両政府が毎年春に漁獲量などについて交渉している。