「ママ友」懲役15年確定 福岡5歳児餓死、上告せず

赤堀恵美子被告
赤堀恵美子被告

福岡県篠栗町で令和2年、碇(いかり)利恵受刑者(41)=保護責任者遺棄致死罪で懲役5年確定=の5歳だった三男を餓死させたとして、同罪などで「ママ友」の赤堀恵美子被告(50)を懲役15年とした1審福岡地裁判決を支持した9日の福岡高裁判決が24日、確定した。期限の23日までに被告側が上告しなかった。

控訴審で弁護側は、1審に続き無罪主張を維持した上で、仮に有罪だとしても保護責任者だった碇受刑者よりはるかに重い量刑は不当だと争った。高裁判決は「被告の行動こそが死の結果を招いた」として控訴を棄却した。

1、2審判決によると、碇受刑者と共謀し、元年8月ごろから三男の翔士郎(しょうじろう)ちゃんの食事を減らした。2年3月下旬には重度の低栄養状態になっていたのに十分な食事を与えず、同4月18日に餓死させた。死亡後の同6月までに、計約198万円を碇受刑者からだまし取ったり盗んだりした。

碇受刑者は今月、金をだまし取られたとして赤堀被告に計約1235万円の損害賠償を求め、福岡地裁に提訴した。

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