2026年のワールドカップ(W杯)を目指す日本が再始動で奮闘した。24日に聖地・国立競技場にW杯優勝2度のウルグアイを迎えた一戦は1-1でドロー。目指していた勝利こそ手にできなかったものの、格上といっていい南米の強豪と互角に渡り合った。
まずは強烈な個の力をみせつけられた。ピンチらしいピンチがないまま迎えた前半38分、バルベルデがミドルシュートを放つ。ポストをはたいたボールを頭で押し込んで先制点を奪取。スペインのレアル・マドリードで主力を担うスーパースターの独壇場だった。
日本のアタッカーも持ち味を発揮した。後半30分、右サイドの伊東がスピードをいかして最終ラインの裏へ抜けてスルーパスを引き出す。クロスにダイレクトで合わせたのは、ポジション取りが巧みな西村。互いの長所が組み合わさってチームを敗戦から救った。
チーム全体が刺激を受けて臨んだ試合だった。野球の日本代表がワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を制覇して全国がわき、先発した三笘は「感動した。野球の次はサッカーと思ってもらえるように結果を出したい」と士気を高めていた。
「スポーツが社会に必要だと思ってもらうのが私たちの存在意義。サッカーでも日本に勇気や感動を届けたい」と決意を新たにしていた森保監督。ドイツとスペインを撃破したカタールW杯に続き、次回W杯で再び日本中を笑顔にするための旅が始まった。(奥山次郎)