WBC

優勝トロフィーは約12キロの「重量級」 ティファニー社が約5カ月かけて制作

【WBC決勝 日本ー米国】世界一となり、喜ぶ日本ナインら。中央はトロフィーを掲げる大谷翔平=マイアミ(撮影・水島啓輔)
【WBC決勝 日本ー米国】世界一となり、喜ぶ日本ナインら。中央はトロフィーを掲げる大谷翔平=マイアミ(撮影・水島啓輔)

野球の「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)の決勝戦で米国代表を破り、3大会ぶりに頂点に立った日本代表「侍ジャパン」。大会の最優秀選手(MVP)に輝いた大谷翔平選手(エンゼルス)は、試合後の表彰式で授与されたトロフィーを高々と掲げた。栄光の証でもあるこのトロフィーは、手作業で制作された10キロ以上もある〝重量級〟の一品だった。

WBCのトロフィーを手掛けたのは、世界的なジュエリーブランドでもある米ティファニー社。同社は2006年の第1回大会からトロフィーの制作を担当している。

WBCで日本に授与された優勝トロフィー(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インクの資料から)
WBCで日本に授与された優勝トロフィー(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インクの資料から)

ティファニーの日本法人「ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク」によると、トロフィーの重さは12・7キロ、高さは61センチ。同社の工房で職人による手作業によって制作された。

トロフィーの中央にあるボールの部分は、銀の表面に金メッキを施した「バーメイル」と呼ばれる仕上げを施しており、「伝統的な技術と最先端技術を融合させ、約5カ月の月日をかけてこのトロフィーに命を吹き込んだ」(同社)という。

国際サッカー連盟(FIFA)の公式サイトによると、サッカーのワールドカップ(W杯)で優勝国に授与されるトロフィーは、高さ36・8センチ、重さは6・175キロ。以前は次回のW杯でFIFAに返却するまで、各連盟の責任の下でトロフィーを飾ることが許されていた。しかし、2006年のドイツ大会以降、オリジナルのトロフィーについては表彰式で優勝国に授与されるだけになり、優勝国にはオリジナルのレプリカトロフィーが授与されるようになったという。

WBCで日本代表が前回優勝した2009年の第2回大会では、トロフィーがプロ野球の12球団の本拠地球場で巡回展示された。日本各地で大きな熱狂を生んだ今回の優勝でも、トロフィーが間近で見られる日があるかもしれない。(浅野英介)

大谷のWBC決勝戦帽子などが寄贈 米国野球殿堂博物館




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