第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で14年ぶり3回目の優勝を果たし、23日午後に凱旋(がいせん)した「侍ジャパン」。千葉県成田市内で開かれた記者会見では、選手や監督が最高の形で終えた大会への充実感を漂わせつつ、ファンへの感謝の言葉を語った。
大谷翔平らメジャー組以外の侍ジャパンは、午後3時すぎ、成田空港に到着。栗山英樹監督を先頭に佐々木朗希らが降り、航空会社の社員らに拍手で出迎えられた。空港には約1200人のファンが詰めかけ、「感動をありがとう」「おめでとう」などと声援が飛ぶと、帰国した選手らはリラックスした表情で笑顔をみせていた。
その後、選手らは同市内のホテルで会見に臨んだ。栗山監督は「日本中が盛り上がっていることが伝わった。選手たちがプレーしやすい環境をつくってくれた皆さんにお礼を言いたい」とファンへの感謝を語った。
決勝の米国戦で本塁打を放つなどの活躍をみせた、岡本和真は「野球ってこんなに面白いんだなと思った」と繰り返し、会場の笑いを誘った。指を骨折しながらも出場を続けていた源田壮亮は、3年後に開催予定の次回WBCへの意気込みを問われると、「次も選ばれるように頑張る」と意欲をみせていた。
栗山監督就任以降、コロナ禍ということもあり、侍ジャパンとして調整が難しい時期もあった。こうした中での優勝。チームマネジメントの秘訣(ひけつ)を問われた栗山監督は「こうしてほしいと選手に伝えるよりも、選手たちが(自主的に)やるのが一番。直前の宮崎合宿が終わるころには信頼感ができていた」と振り返り、「子供たちは選手をかっこいいと思ってくれたはず。なりたい人がいると人は頑張れる。そうなってほしい」と野球少年たちにエールを送っていた。