露、ウクライナ各地に攻撃 ゼレンスキー氏、東部激戦地訪問

ウクライナ東部ドネツク州の病院を訪問し、兵士に勲章を渡すゼレンスキー大統領(右)(ウクライナ大統領府提供、AP=共同)
ウクライナ東部ドネツク州の病院を訪問し、兵士に勲章を渡すゼレンスキー大統領(右)(ウクライナ大統領府提供、AP=共同)

ウクライナ北部キーウ(キエフ)州当局は22日、同日未明にイラン製の自爆ドローン(無人機)を使ったロシア軍の攻撃があり、学生寮などに着弾したと発表した。この攻撃で民間人8人が死亡、7人が負傷した。同日夜時点でなお4人ががれきの下にいる可能性があるという。同日午後には南部ザポロジエ州の集合住宅にも露軍のミサイルが着弾。住民1人が死亡し、30人以上が負傷した。ウクライナメディアが伝えた。

首都キーウ市当局は、同市周辺でも22日未明にドローンが発見されたが、撃墜したとした。岸田文雄首相は21日夜、ゼレンスキー大統領との首脳会談などを終え、キーウ市を列車で離れたばかりだった。

ゼレンスキー氏は22日のビデオ声明で、一連の攻撃を「テロだ」と指弾。国際刑事裁判所(ICC)がプーチン露大統領に逮捕状を出したことを念頭に「世界中の人々はロシアが負けることを知っている。ロシアの殺人者たちは自身に逮捕状が出されうることを理解すべきだ」と述べた。

ゼレンスキー氏は22日、前線である東部ドネツク州バフムト周辺のウクライナ軍拠点を訪問し、兵士らを激励したほか、東部ハリコフ州も視察した。ウクライナ軍参謀本部は同日、バフムト市内の南部と北部で激戦が続いていると発表した。

英国防省は22日、バフムト市内での戦闘でウクライナ軍が局所的な反撃に成功しているほか、露軍の攻勢が低下しているとみられるとの分析を明らかにした。

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