WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で3大会ぶりの優勝を果たした日本代表「侍ジャパン」。大谷翔平やダルビッシュ有、村上宗隆ら日米で活躍するスター選手がそろうチームを世界一に導いたのは、国立の東京学芸大からドラフト外でプロ野球入りし、引退後はスポーツキャスターを務める一方、大学で教鞭(きょうべん)を執るなど異色の経歴を持つ栗山英樹監督(61)だった。
常に選手を立てながら
九回表。いつものようにベンチの最前列で大谷の投球を見守った。勝利を見届けると静かにグラウンドに立ち、激闘を制した選手たちを抱擁。その後、大谷らに招き寄せられ、歓喜の輪の中で10回宙に舞った。