うめきた未来駅②

あなただけのデジタル案内板 梅田ダンジョンをVIP気分で

アプリを入れたスマートフォン(左)と連動して個別に道案内するデジタル案内板(上)=大阪市北区(恵守乾撮影)
アプリを入れたスマートフォン(左)と連動して個別に道案内するデジタル案内板(上)=大阪市北区(恵守乾撮影)

「まるで、ちょっとしたVIP気分」

JR大阪駅の新たな地下ホームに降り立った利用客はこんな気持ちに駆られるかもしれない。構内の階段や通路に取り付けられた「デジタル案内板」が、自分のためだけに、行き先までの道筋を告げてくれるからだ。

自分のスマートフォンにJR西日本の専用アプリ「WESTER(ウェスター)」を使ってあらかじめ目的地を登録しておくと、案内板に近づいたさいに、進行方向の矢印が表示され、目的地まで進むことができる仕組み。「ビーコン」と呼ばれる通信技術を使い、案内板が利用客のスマホを検知して表示する。

イノベーション本部でデジタル案内板を担当する大橋正義氏は「迷いやすく『ダンジョン(地下牢)』ともいわれる大阪駅で自分専用の案内があれば便利に楽しく移動できるはず」と話す。駅を訪れることを楽しみにしてもらう仕掛けで、駅の混雑を避ける効果にも期待が寄せられている。

デジタル案内板は自在に表示内容を切り替えられるのも特徴で、非常時には運行状況などのお知らせを大きく掲示することもできる。1枚の案内板に大量の情報を詰め込みすぎて、かえってどれが重要な情報かわかりにくい、という従来の案内板の問題も解決する。

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