米、再び預金全額保護も 財務長官、危機拡大なら

イエレン米財務長官は21日、首都ワシントンで講演した。シリコンバレー銀行などの破綻を受けて実施した預金の全額保護について「小規模な金融機関が預金流出に見舞われ、それが伝染する危険性がある場合にも、同様の措置が正当化される可能性がある」と述べ、再び実施する可能性に言及した。市場の金融不安を抑える狙いとみられる。

イエレン氏は、銀行の破綻が相次いだことによる混乱について「状況は安定しつつある。銀行システムは健全性を保っている」と指摘。預金保護について「特定の銀行を支援したのではない。より広範な米国の銀行システムを保護するために必要だった」と説明した。

「安全で健全な銀行システムは、米国経済にとって不可欠だ」との認識も示した。(共同)

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