IR巡り論戦 大阪府知事選の立候補予定者が討論

政策について議論を交わし記念写真におさまる出席者(左から吉村洋文氏、辰巳孝太郎氏、谷口真由美氏、吉野敏明氏)=20日午後、大阪市(彦野公太朗撮影)
政策について議論を交わし記念写真におさまる出席者(左から吉村洋文氏、辰巳孝太郎氏、谷口真由美氏、吉野敏明氏)=20日午後、大阪市(彦野公太朗撮影)

大阪府知事選(23日告示、4月9日投開票)を前に関西経済同友会は20日、主な立候補予定者による討論会を大阪市内で開いた。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致の是非や、教育現場における課題をテーマに4人が論戦を交わした。

出席したのは、現職で地域政党「大阪維新の会」代表の吉村洋文氏(47)▽元参院議員の辰巳孝太郎氏(46)▽法学者の谷口真由美氏(48)▽歯科医の吉野敏明氏(55)。

IRについて、吉村氏は大阪府と大阪市が一体で進める成長戦略の一つとしたうえで、経済効果を強調。「カジノは厳格に管理される。依存症対策にも取り組む」とした。

一方、他の3人はIR候補地の夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の土地課題などに触れ、いずれも反対の態度を表明した。辰巳氏は「カジノの収益を福祉や教育にあてるのは間違っている。依存症対策をやればいいというのも甘い」と批判。

谷口氏は「一過性のイベントやインバウンド頼みではない、持続可能な成長をつくっていく必要がある」と話し、吉野氏は大阪には歴史などの他にPRする魅力があるとして「ギャンブルで人を呼ぶのはおかしい」と述べた。

また、府の課題については、子育てや教育への投資のほか、中小企業の活性化策が必要といった意見が上がった。知事選には、執筆業の稲垣秀哉氏(53)、薬剤師の佐藤さやか氏(34)の2人も立候補を表明している。

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