完成以来初の芝生張り替え 埼スタ、「最高のピッチ」へ

芝生をピッチに敷く作業員=さいたま市緑区(中村智隆撮影)
芝生をピッチに敷く作業員=さいたま市緑区(中村智隆撮影)

サッカー専用のスタジアムで、J1浦和レッズの本拠地の埼玉スタジアム(さいたま市緑区)で、平成13年の完成以来初めて芝生が張り替えられる。日本代表の試合が多く行われる聖地としても知られるが、度重なる補修などにより芝生のコンディションが低下していた。現在、工事は最終段階で、ピッチに張った芝生を養生して根付かせており、4月15日のJリーグ公式戦から利用を始める。

埼玉スタジアムは14年の日韓ワールドカップ(W杯)のために建てられ、収容人数は約6万4000人と国内最大の規模を誇る。その芝生は、これまでにJリーグの「ベストピッチ賞」を4回受賞するなど、質の高さが評価されてきた。

しかし完成から20年が経過し、ピッチは劣化。水はけが悪くなった上に補修の繰り返しで表面が平らでなくなり、芝生の生育に適した温度を維持する「地温コントロールシステム」も老朽化してコンディションが大きく落ちた。

選手のけがにもつながりかねない状況だったことから、県は芝生を更新することを決め、令和2年4月に宮城県山元町で新しい芝生の育成を始めた。成長が早く、擦り切れに強いといった特性を持つ芝生を採用した。

ただ、聖地であるがゆえに工事は遅れた。当初の計画では3年11月に着手する予定だったが、4年のW杯カタール大会アジア最終予選の日本代表ホーム戦のため、県は日本サッカー協会の要望を受けて着工を1年延期した。

芝生の張り替え工事が進む埼玉スタジアム(中村智隆撮影)
芝生の張り替え工事が進む埼玉スタジアム(中村智隆撮影)

育苗の期間が伸びることになったものの、4年11月に工事をスタート。地温コントロールシステムを更新するとともに、ピッチ内に水を均等にまくためのスプリンクラーを新設した上で、今年3月に新たな芝生を張った。約1カ月の養生を経て、新たなピッチが完成する。

4月15日のJリーグ公式戦は、レッズが北海道コンサドーレ札幌と戦う。その後の5月6日にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝が控え、こちらもレッズがサウジアラビアのアルヒラルを迎え撃つ。

埼玉スタジアム2002公園管理事務所の北島義丈所長は「しっかりと維持管理をして最高のピッチを用意する。(日本代表が掲げた)『新しい景色』になるので、そこで(日本勢が)勝ってもらえれば一番だ」と話している。

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