作新学院が勝利 幕切れは「ベース踏み忘れ」と「判定ミス」

九回、大分商の一塁走者が二塁ベースを踏まずに帰塁したとアピールする作新学院の選手たち=19日、甲子園(渡辺大樹撮影)
九回、大分商の一塁走者が二塁ベースを踏まずに帰塁したとアピールする作新学院の選手たち=19日、甲子園(渡辺大樹撮影)

甲子園球場で開かれている第95回選抜高校野球大会第2日の19日、第2試合の作新学院(栃木)-大分商は異例の幕切れとなった。走者が帰塁の際にベースを踏み忘れ、この判定について審判がミスし、謝罪した。

九回表、4点を追う大分商が2点を奪い、なおも1死一、二塁のチャンス。ここで丸尾はいい当たりのレフトへのフライ。打球が抜けると判断した一塁走者の江口は二塁を回っていたが、あわてて帰塁。ところが二塁ベースを踏み直して戻らなかったため、作新学院がアピールプレー。一塁走者のアウトが認められ、試合終了となった。

この際、二塁塁審が作新学院のアピールの前にアウトを宣告。一時は試合終了の整列をしかけたが、審判団が協議した結果、2死一、二塁でプレーを再開した上で作新学院がアピールを行い、正式に3アウト目が認められ、ゲームセットとなった。

球審は場内アナウンスで「正式にアピールがある前に二塁アンパイアがアウトを宣告しました。大変申し訳ございません。あらたに再開した上で守備側がアピールし、アウトといたしました」と説明した。

大分商の那賀監督は「私が指導しきれていなかった。一から徹底して細かいルールも把握させていきたい」と反省を口にした。江口は目を赤くしながら「必死に戻った後に気づいた。自分のミスで試合が終わってしまった」と振り返り、「しっかりと反省し、前を向いて練習していこうと思う」と話した。

一方、作新学院の小針監督は「一瞬、見えたのでどうかなというのはあった」というが、選手には「まだ試合は終わっていない」と伝え、プレー再開に向けて集中。「内野手が言ってくれて(アピールを)やろうとなった。選手の方が冷静だった」などと説明した。

大会審判副委員長が謝罪 第2試合の帰塁プレーめぐる混乱

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