ご当所力士の宇良、連敗ストップ 横綱大関不在で盛り上げ役

【大相撲三月場所】7日目 ○宇良(押し出し)錦富士×=エディオンアリーナ大阪(撮影・斉藤友也)
【大相撲三月場所】7日目 ○宇良(押し出し)錦富士×=エディオンアリーナ大阪(撮影・斉藤友也)

大相撲春場所7日目は18日、エディオンアリーナ大阪で行われ、平幕宇良は4勝目で白星を先行させた。

4年ぶりに通常開催となった春場所は初日から7日連続で満員御礼の幕が下がった。横綱も大関も不在という異常事態の中、この流れを千秋楽まで続けることはできるのか。親方衆は「出場している力士たちで頑張って、場所を盛り上げてほしい」と異口同音に口にする。

幕内力士のうち、ここまでひときわ大きな声援と拍手を受けているのは大阪府出身のご当所力士、宇良だ。地元ファンの熱い後押しは、本人が「想像以上。今まであまり経験がない」と戸惑うほどである。

この日は錦富士との一番。激しい突っ張りを顔面に何発も浴びながらも、ひるむことなく、じりじり前へ。終始、相手より頭一つ低い姿勢を保ったまま押し出した。取組後の取材には「たまたまです」と謙虚に応じたが、最近は多彩な技に加え、押す力も着実に付けてきている。

両膝の古傷を抱えながら奮闘する30歳について、師匠の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)は「次にけがをしたら終わりなので、腹をくくってやっているのでは。気候が暖かくなったり寒くなったりしているから(膝や体調を)夜も気を付けないといけない」と語る。

宇良は、母校・関西学院大の相撲部関係者らが多く観戦する前で、4日目から続いていた連敗を3で止めて白星先行。「このままずるずる(負けて)行っちゃうんじゃないかと思っていた。まだ先は長いので、しっかり頑張っていきたい」。気を取り直し、残り8日間も館内を沸かせていく。

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