「『おかしな2人』どころか〝おかしな8人〟。面白くない訳がないです」と〝必笑〟宣言する大地真央。3年前、同じ宝塚歌劇団出身の花總(はなふさ)まりと、米劇作家ニール・サイモンの喜劇「おかしな二人」で初共演したところ、好評で4月から再演される。
今年、宝塚での初舞台から50年の節目を迎えた大地。第一線の活躍が続き、演劇界きってのコメディエンヌとして定評がある。今作でも、敏腕TVプロデューサーながら、私生活では汚部屋で女友達とゲームに興ずるオリーブ役、という一筋縄ではいかないヒロイン。「サイモン戯曲のせりふの応酬が面白いので、生かすも殺すも演じる側次第。より面白くできたら」と笑顔を見せる。
3年前、大先輩とW主演でコメディーに初挑戦した花總。「せりふも膨大で、作品の良さ、テンポ感をきちんと表現しなければならない緊張感がありました」と振り返る。大地演じる無精者のオリーブとは対照的な、病的に几帳面(きちょうめん)な良妻賢母のフローレンス役。物語は、この2人の同居に女友達と色男が加わり…というおかし過ぎる展開だ。初演メンバーがほぼ揃うが、今回、新たに青木さやかが加わった〝おかしな8人〟。
「女子会的ですが、それぞれ自立していく姿は、お客さまがご自分に置き換えてごらんになれるはず」(大地)。最後のショー場面も楽しい。4月8~26日、東京・日比谷のシアタークリエ。チケットは東宝テレザーブ(03・3201・7777)。宮城、富山、大阪公演あり。(飯塚友子)