交流サイト(SNS)で滋賀県内に住んでいた元妻(32)を中傷したとして、名誉毀損(めいよきそん)罪に問われた将棋の元プロ棋士で無職、橋本崇載(たかのり)被告(40)=福岡市博多区=の初公判が17日、大津地裁(西脇真由子裁判官)で開かれ、橋本被告は起訴内容の一部を否認した。
起訴状などによると、被告は一昨年8月、ツイッターに元妻らの写真を掲載し「仕事と子供を奪い取り、絶対に許せない」と投稿。昨年11月にもツイッターに「僕の全てをつぶした殺人鬼」と投稿し、元妻の名誉を傷つけたとしている。
橋本被告は一昨年のツイッターについては「民事で和解しており、名誉毀損には当たらない」と主張。昨年については「私の知らないこと」と否認した。
検察側は冒頭陳述で「被害者が長男を連れて別居状態になり、不満を抱き中傷するようになった」と指摘。「昨年5月に離婚した後も再び中傷するようになった」と述べた。
被告は現役時代に八段まで昇段し、名人戦挑戦者を決める順位戦最上位のA級に1期在籍。一昨年、引退を表明した。