浪速風

外れにできる新地下ホームで変わる大阪

開業を目前に控え、報道陣に公開された大阪駅うめきたエリア地下ホームの顔認証改札(左)=16日午前、大阪市北区(恵守乾撮影)
開業を目前に控え、報道陣に公開された大阪駅うめきたエリア地下ホームの顔認証改札(左)=16日午前、大阪市北区(恵守乾撮影)

大阪駅が大阪―神戸間の官設鉄道の開通に伴い誕生したのは明治7年のことだ。古い記録に「墓地を取り払い停車場を建つ」とある。中心部の堂島付近に設置する予定だったが、「汽車は火を吐く」と火災が心配され、京都への鉄道延伸計画のため中継駅として広い敷地が必要で、当時は市域外だった梅田に建てられた。湿地を埋めて田んぼにしたので「埋め田」。後にめでたい梅の字を当てたとされる

▶「最後の一等地」と呼ばれる再開発地区「うめきた2期(グラングリーン大阪)」で18日、JR大阪駅の新地下ホームが開業する。梅田貨物駅跡地だったが、都市公園を中心に商業施設やホテルなどが建設され、ビジネス創出を支援する交流施設も設置されるという

▶新ホームの誕生で大阪駅と関西国際空港への直通特急が登場し、令和13年開業予定の「なにわ筋線」の発着点になる。外れの地にできる〝駅〟が大阪をどう変貌させるか楽しみでならない。

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