「官邸」の記述なし 影響否定へ新資料 高市氏と総務省幹部メール

衆院本会議に臨む岸田文雄首相と高市早苗経済安保相(左)=16日午後、衆院本会議場(矢島康弘撮影)
衆院本会議に臨む岸田文雄首相と高市早苗経済安保相(左)=16日午後、衆院本会議場(矢島康弘撮影)

総務省は16日の参院予算委員会理事懇談会で、平成27年当時、総務相だった高市早苗経済安全保障担当相の放送法に関する答弁について新たな資料を提出した。高市氏と同省幹部によるメールのやりとりの一部など。首相官邸に関する記述はなく、放送法を巡る自身の答弁に官邸側の影響はなかったとする高市氏の主張を裏付ける狙いがあるとみられる。

高市氏は27年5月の参院総務委員会で、一つの番組のみでも極端な場合は放送事業者が政治的公平を確保しているとは認められないと答弁した。立憲民主党はメディアに圧力をかけるため、解釈を変えたと批判。礒崎陽輔元首相補佐官が26年11月ごろから総務省とやりとりし、高市氏答弁につながったとみて追及している。

高市氏はこれまで「礒崎氏と総務省がやりとりしていたと知らなかった」と説明。答弁案も前日に初めて見たとしている。総務省の提出資料によると、メールが交わされたのは、答弁前日の夜。同省幹部が「答弁は非常に微妙かつ重要な問題を含んでいる」と高市氏に返信している。

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